キャリコンカフェでなごみましょ

未経験から国家資格キャリアコンサルタントを受検し、第18回で合格した私。そこから私の試行錯誤と成功への道をお届けします。

キャリア理論をひもとく【ドナルド・E・スーパー】

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キャリア理論をひもとく

 

元営業事務員からキャリアコンサルタントに転身を夢見て資格取得をを目指している、なごみです。


今回はキャリア理論で最初に学ぶ、ドナルド・E・スーパーについてまとめます。

 

みなさんはスーパーについてと言ったら・・・

 

  • 職業的適合性・・・能力とパーソナリティ
  • ライフステージ・・・発達段階(せい・た・か・い・か)
  • マキシサイクル・・・発達段階の間に移行期
  • ライフキャリアレインボー・・・生涯発達のアプローチ
  • ライフスペース・・・人生という舞台(職場・家庭・地域・学校)
  • ライフロール・・・個人の役割
  • キャリアのアーチモデル・・・スーパーの集大成モデル

 

ですよね。

試験対策としてはそれでOKだと思います。

 

ただ、不合格した私としてはもう少し細かく見ていきたい・・・

ということで 

  • 自己概念
  • ライフステージ 

をもう少し詳しく見てみようと思います。

 

目次

人と職業との適合性
(スーパーの考える自己概念と職業とのマッチングとは)

スーパーは自己概念を職業的自己概念ということで表現しました。

職業的自己概念は人によっては表現方法が異なり、
職業名で表現する者(職業的語り・例えば教師)もいれば、
あるいは人に教えることが好きというような形で表現する者(心理的語り)もいます。これを統合して職業的自己概念としています。 

スーパーは自己概念は一つではないし、
またある時期(特定の発達課題)に決定されるものでもなく、
自己と他者自己と複数の環境との相互作用の中で修正・調整されると仮定しました。

その一つの行動として人と職業との適合、いわゆる職業適応も重要な概念であると考えました。

スーパーは当時の自己概念の理論が
個人の主体的認知の側面のみに焦点を当てていましたが、
それとは異なり、自ら形成して作られたものを主観的自己
フィードバックの形で得たものを客観的自己として
それらを統合することで自己概念を提唱したのです。

ここで人と職業との適合のダイナミズムを解釈することで、
かつそれを適切に評価し、
職業選択を援助するための手段として職業適性の図を提示するわけですね。

ここで必要な個人の要素とは以下のようなものになりますので、
自己理解を深める際にご活用ください。

  • 潜在的な能力(職業適性など)
  • 獲得された能力(専門知識、技術、技能など)
  • 受けた教育、訓練
  • 個人的特製(適性・興味・パーソナリティ・価値観など)
  • 余暇活動、その他の生活活動
  • 個人をめぐる諸条件(企業の条件、家族環境、地域条件など)

 

生涯発達モデル
(ライフ・ステージ、ライフキャリアレインボー)

ライフステージと言ったら、

成長段階・・・0~14歳

探索段階・・・15~24歳

確立段階・・・25~44歳

維持段階・・・44~64歳

解放(下降)段階・・・45~65歳

 

せい、た、か、い、か

でもうバッチリ覚えてますね!

 

もう少し詳しく見てみると

探索段階の課題(15歳~)

職業的好みが具現化される

職業的好みが特定化される

職業的好みを実行し、現実的な自己概念を発達、より多くの機会についていっそう学ぶ

 

確立段階(25歳~)

希望する仕事を見つける

他者との関わり方を学ぶ地固めと工場

職業的地位の安定を築く

永続的な地位に落ち着く

 

維持段階(45歳~)

自らの限界を受容する

働き続ける上での新たな問題を明らかにする

本質的な行動に焦点をあてる

獲得した地位や利益を保持する

このあたりが重要な局面になってきます。

また40代の成人のキャリア発達は、青年期と比べて慎重に探索しなければならないところから、成人期のキャリア決定の準備は「キャリア成熟(career manurity)」ではなく、「キャリア適応力(career adaptability)」と呼んだ方がいいとしています。

 

私の例でお伝えしますと・・・

 

探索段階

OL(都内で事務職)になりたい!しかしそれがどんなものかも分からず、
「きっと出来る!」の勢いしかありません

そのままOLに特定する

実行に移し、しばらく作業をしているものの、スキルUP見込めず、
考える力もなく、、、業務は「こなす」ものに。

 

確立段階

他者との関係はそつなく・・・「人付き合いのいい人」というキャラ設定に。
私もそれはそれでOKだと思っていた

安定の方向へいき、「仕事はこなすこと」がさらにすり込まれてゆく

 

維持段階

若手にスキルを追い抜かれていく

限界を感じる・・・(私は他の部署へ行く選択肢はない)

コロナのタイミングで退職

やってみたいお仕事を見つけ、勉強中&仕事探し
↑イマココ

 

解放段階(今後)

非常勤でも「自分がありたい姿で働きたい」

       ↑満足源

 

こんな感じだと分かりやすいでしょうか。

 

また、ライフ・ロール(役割)についても考えてみましょう。
人生において、誰もが大体2~3の役割を持っていると言われています。
ライフキャリアレインボーから抜き出しますと、

子供、学生、余暇を楽しむ人、市民、職業人、家庭人、ざっとこのようなものでしょうか。

 

みなさんは今、どんな役割を持っていますか?

私は家庭人、市民、余暇を楽しむ人、そして学生かな・・・。
そろそろ学生→職業人になりたいのですが・・・汗

スーパーはこれらをライフ・スパン(時間軸)と総合的に関与させてライフキャリアレインボーを生み出しました。

今後の支援の仕方について

今の新卒は大卒3割、高卒5割、中卒7割が3年以内に離職すると言われています。

その原因のひとつとして、「就職前」「就職後」の2段階のミスマッチがあるとされています。これからは発達論をベースとした課題解決支援が必要とされてくると思われると言われています。先ほどの課題を注意深く見ていくことが大切です。

 

また、自身の役割についての確認として、現段階と10年後のライフ・ロールとその比重を書いてもらいます。

それを見て、何かひとつに偏りが出ているようだったら注意する必要があり、
こうしなければダメ、意味がないなどと思っている場合は、
抑うつ傾向にあるかもしれません。
また職業人がほとんどの割合を占める場合も要注意と考えられます。

意識を出来るだけ遠くへ向けて、考えを巡らすようにガイドすることが大切になります。

引用元
職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(JILPT)
新版 キャリアの心理学(渡辺三枝子)
キャリアコンサルティング 理論と実際5訂版(木村周)

 

スーパーについて少ーしだけでも詳しく分かることが出来たなら幸いです。