キャリア理論をひもとく【ダグラス・T・ホール】
元営業事務員からキャリアコンサルタントに転身を夢見て資格取得をを目指している、なごみです。
今日はホールについてまとめます。
ホールといえば
プロティアンキャリア
ですよね。
私はこちらばかりに気を取られていましたが、
ホールのキャリア概念も見ながら、プロティアン・キャリアについてもまとめます。
目次
キャリアとは
まず、ホールはキャリアのことを
- 昇進
- 専門職
- 生涯を通じた職務の連続
- 生涯を通じた役割に関する経緯の連続
の4つに分類しながら、独自のキャリアを提唱しています。
- キャリアは遅い昇進とか早い昇進を意味することではない
- キャリアはキャリアを歩んでいる本人によって評価されるのであって、他者によって評価されるわけではない
- キャリアは主観的なキャリアと客観的なキャリア双方を考慮する必要がある
- キャリアはプロセスであり、仕事に関する経験の連続である
ホールは今日本で抱えてる現状をこの時期から提唱していたのですね。
プロティアン・キャリア
この背景にプロティアンキャリアがあるのですが、
その背景には1980年代の産業社会改革の構造改革によって、
個人と会社組織間の心理的契約が変化したとホールは主張し、新たな心理的契約を提唱しました。これがプロティアンキャリアになります。
このプロティアンキャリアを形成するにあたり、必要な二つのメタ・コンピテンシー(変化に対応し、新たな能力を自ら学習していく能力や行動特性)が、アイデンティティとアダプタビリティと言われています。
アイデンティティ
これはエリクソンにより提唱されている概念ですが、ホールは以下のように捉えています。
2つの構成要素
自分の価値観、興味、能力、計画に気付いている程度
過去と現在と将来の自己概念が統合されている程度
2つの構成要素を知ることは、ただ変化に自分を合わせているだけになってしまい、本当の意味での心理的成功を体験することは出来なくなるとしているのです。
サブ・アイデンティティの想定
これはスーパーのライフ・ロールの概念と相似していまして、役割期待に呼応する自己認知を指します。必ず誰しも役割を持っていて、それを認識するということですね。
アダプタビリティ
ホールはアダブタビリティと適応を区別して定義しました。
下記図を見るのが早いと思います。
ホールのプロティアン・キャリアの理論は日本において声高に叫ばれている『自立型』キャリアと言われるものとかなり重なる部分があると言われています。
そして、キャリア発達の最終的な目標として、
心理的成功
キャリアは人間関係における相互学習の中で発達している
を強調しています。
そして、これからの日本は
これこそが自分のやるべき仕事である
という目的に対して努力をし、
心理的成功
客観的成功
を得ることがこれからは必要ではないでしょうか。
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